鎌倉の「CHABAKKA TEA PARKS」で味わう、驚きの日本茶。その唯一無二の美味しさと、奥深さとは。

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Flussoスタッフ

6月の鎌倉へ

JR湘南新宿ラインや江ノ島電鉄線などが乗り入れ、県外からも多数の観光客が訪れる、神奈川県の一大観光地、鎌倉。

紫陽花も見頃な6月の下旬、とある日本茶のお店を目指して、鎌倉へやってきました。

梅雨時期の中でも晴天に恵まれたこの日は、各地の緊急事態宣言も解除されたからか、平日にも関わらず多くの人々が観光を楽しんでいる姿があります。

降り立ったのは、鎌倉駅の西口エリア。

駅舎がかわいい

東口のモダンなビル群とは対照的に、西口の駅舎はレトロな味わいが残ります。

鎌倉には、いくつかの商店街があります。

最も有名な「小町通り」は駅の東口に面しており、観光客を中心にいつも活況を誇っていますが、今回私たちが向かったのは、駅の西口に面した「御成通り」。

こちらは閑静な佇まいの商店街で、人通りも比較的少なく、個人商店などが多く軒を連ねています。

ゆったりとした時間が流れる御成通り

御成通りは、個性的でおしゃれな店舗が多い印象ですね。

味わいのある路地裏
経年変化もいい感じに

小町通りとは対照的に、こちらはすれ違う人同士が挨拶をしていたりなど、地元民のための通りといった雰囲気を感じられます。

あんなところにも

日本茶で新しい商品開発を

そんな御成通りを駅方面から入って徒歩1〜2分にあるのが、「CHABAKKA TEA PARKS 」さん。

「自分たちの厳選した茶葉を使用したオリジナル商品をつくれないでしょうか」というご相談があり、詳しいお話をお伺いするためにやってきました。

常連さんと談笑中のオーナー

「CHABAKKA TEA PARKS 」さんは、全国各地より選抜した「シングルオリジン(同一産地・原料)」の茶葉に拘った、TEA STAND & STORE型の日本茶セレクトショップだそう。

また、日本初の「ドラフトティー」を展開するなどの独創的な趣向で、日本茶の新たな可能性を追求する鎌倉の新しいお店です。

ちなみに店名の「CHABAKKA」とは、「お茶ばっかり」「茶葉」「茶バカ」などをかけ合わせた造語とのこと。オープンからわずか4年だそうですが、途切れることなく続々とご常連が来店する様子を見て、すでに鎌倉という地で愛されるお店になっていると実感しました。

オリジナルグッズも

店内では各種ドリンクやお茶漬けなどのイートインに加えて、テイクアウトも多く見受けられました。また、オリジナルのタンブラーやTシャツ、トートバッグなどのグッズを販売しています。

カウンターの奥にも

CHABAKKA 名物「ドラフトティー」

日本初という「DRAFT TEA」は、商標登録もされているのだとか!

せっかくお伺いしたので、オーナー三浦さん一推しのドラフトティーを。専用のサーバーで窒素を含ませて、ビールのように泡立てながら、自分で好きな量を注ぎ入れます。ちなみにこのサーバーも特注なのだそうです。

ひとくち飲んでみると、泡の口当たりや、すっきりとしてコクのある味わいが、今までの「日本茶」という概念を揺さぶる新感覚!程よい苦味はライトビールやお酒の代わりに、色々な料理と合わせても楽しそうなイメージの膨らむ、今までにない味わいを堪能できました。

淹れ方にも工夫がたくさん

CHABAKKAでは、茶葉に合わせて淹れ方も変えているそうで、専用のポットで抽出するもの、カクテルのようにシェイカーを使うものなど、その茶葉の特徴を活かした特別な一杯を全て手作業で提供されています。

かわいく並んだポットたち

貴重な茶葉たち

お話を進める中で様々な茶葉をご紹介いただきました。

例えばこの碾茶(テンチャ)は、中国の甘い薬草茶の「甜茶(テンチャ)」とは異なる抹茶の原料です。

通常、碾茶は粉末状で出荷されてしまうため、茶葉の状態というのは大変貴重なのだそうです。

こちらは京都の農家さんから特別に仕入れているそうで、「これをこのままお店で使っている所は、そんなに多くないはずです」とのことでした。

抹茶なのにフルーティー!

見た目を裏切る、トロピカルで甘い香り!

その貴重な碾茶の「水出し茶」をいただいたのですが、なんとなく抹茶を想像していたら、爽やかで甘い香りが!

味わいも仄かにパイナップルを思わせる、驚きのおいしさが口の中に広がります。

これは説明するよりも、ぜひ一度飲んでほしい。きっと日本茶という概念が変わるはず、そんな一杯です。

チョコレートなほうじ茶!?

続いてこちらは「ごこう」というほうじ茶。

カカオやチェリーのような甘くてスパイシーな香りを纏う、まるでチョコレートのような香り。

粉末にするだけで、全然ちがう香りに

そしてこれは、ごこうを粉末状にしたものなんですが、チョコレート感が格段にアップしています!

無糖ココアのようにも飲めるし、サラダやスープなどの料理にふりかけても良さそう。

お茶ってまだまだ可能性があるんですね。

お茶でつなぐ想い

お店では碾茶を使ったお茶漬けも

CHABAKKA TEA PARKS で取り扱っている茶葉は、全て厳選されたシングルオリジン。

オーナーの三浦さんは、絶えず全国の農家をまわりながら、まだ見ぬ極上の茶葉を探し求めているそうです。

「日本には本当に良いお茶が、人知れず全国にたくさんあるんです。それをひとつずつ、丁寧に紹介していきたい。その農家さんの想いをつなぐことができればと思っています。」

私たちの「心をつなぐ、調味料。」というコンセプトとも重なる理想は、きっとお互いに何か通じるものがあったんだなと、お話の中で強く感じました。

際立った個性が光るお茶たち

鎌倉へ行かれる際にはチャバッカさんで、新しい日本茶の世界を楽しんでみてください。

きっとそこには、驚きの体験が待っているはずです。

CHABAKKA TEA PARKS
神奈川県鎌倉市御成町11-10
JR横須賀線・江ノ島電鉄鎌倉駅西口より徒歩1分

<編集後記> 古我邸でティータイム

打ち合わせの後で、以前から伺いたかった「古我邸」へ。

築100年を超えるという邸宅は様々な変遷を経て、現在は鎌倉市で初めて住宅地の飲食店として許可されたフレンチレストランになっています。

静かな庭園と贅沢な時間

建物の裏にはオープンスタイルのカフェが用意されています。

この日はとても暑かったのですが、山手から吹き込む風がひんやりと心地よい環境でした。

写真は撮れませんでしたが、重厚感漂う店内はとても素敵な雰囲気で、なんとディナーの時にはデザート専用バルコニーまであるそうです。

鎌倉という地で、少し趣に浸ったひとときでした。

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